愛犬が熱っぽい時、どうすればいい?解答:犬の熱は39.4℃以上が危険サインです。私たち飼い主がまず知っておくべきは、犬の平熱は38.0~39.2℃と人間より高いということ。うちの柴犬「たま」も39.5℃の熱を出した時、触っただけでは気づけませんでした。あなたも「なんだか元気がないな」と感じたら、すぐにデジタル体温計で直腸温を測定しましょう。40℃を超えたら緊急事態!でも、人間用の解熱剤は絶対に与えないでくださいね。この記事では、犬の熱の見分け方から正しい体温の測り方、動物病院へ行くべきタイミングまで詳しく解説します。
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- 1、犬の熱について知っておきたいこと
- 2、正しい体温の測り方
- 3、熱の原因と対処法
- 4、治療法と回復までの道のり
- 5、予防と日頃のチェック
- 6、犬の熱と季節の関係
- 7、犬種別の特徴を知ろう
- 8、熱以外の関連症状
- 9、応急処置の実際
- 10、長期的な健康管理
- 11、FAQs
犬の熱について知っておきたいこと
愛犬の熱に気づく方法
「うちの子、なんだか熱っぽい?」と思ったことはありませんか?実は犬の平熱は38.0~39.2℃と人間より高いので、触っただけでは熱があるかどうかわかりにくいんです。
例えば、うちの柴犬「たま」がいつもより元気がないなと思ったら、体温を測ってみたら39.5℃もあったことがありました。犬の体温が39.4℃を超えたら要注意。すぐに動物病院に連れて行く必要があります。
熱のサインを見逃さないで
犬が熱を持っている時によく見られる症状をまとめました:
軽度の症状 | 重度の症状 |
---|---|
元気がない | ぐったりしている |
食欲減退 | 全く食べない |
震えている | 嘔吐や下痢 |
「でも、どうして犬は熱を出すの?」と疑問に思いますよね。実は熱が出る原因は様々で、感染症や炎症、免疫系の異常などが考えられます。中には原因が特定できない「原因不明熱」というケースもあります。
正しい体温の測り方
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デジタル体温計が必須
犬の体温を正確に測るには、デジタル式の直腸用体温計を使うのがベスト。測り方は:
1. 体温計の先端に潤滑剤をつける
2. 約2.5cmほど肛門に挿入する
3. ビープ音が鳴るまで待つ
一人で測るのは難しいので、誰かに犬の頭を押さえてもらいながら行いましょう。うちのたまは最初びっくりして暴れましたが、今ではすっかり慣れました(笑)
自宅で測る時の注意点
「毎日測った方がいいの?」と思うかもしれませんが、普段からこまめに測る必要はありません。運動後や興奮している時、暑い場所にいた後は一時的に体温が上がるからです。
ただし、明らかに調子が悪い時は1日2回(朝と晩)測って記録しておくと、獣医師の診断に役立ちますよ。
熱の原因と対処法
考えられる原因
犬の熱の主な原因を詳しく見てみましょう:
・細菌/ウイルス/真菌感染 → 抗生物質などで治療
・自己免疫疾患 → 免疫抑制剤が必要
・がん → 化学療法など
・ワクチン接種後 → 一時的な反応
「人間から犬に熱がうつることはある?」と心配になるかもしれませんが、熱そのものが伝染することはありません。ただし、レプトスピラ症などの人畜共通感染症には注意が必要です。
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デジタル体温計が必須
愛犬の体温が40℃を超えたら即座に動物病院へ!特に以下の症状があれば夜間でも受診してください:
・ぐったりして動かない
・吐血や血便
・けいれんを起こしている
絶対に人間用の解熱剤を与えないでください。イブプロフェンやアセトアミノフェンは犬にとって有毒で、命に関わることもあります。
治療法と回復までの道のり
診断から治療まで
動物病院では血液検査、レントゲン、超音波検査などを行い、熱の原因を調べます。原因によって治療法は大きく異なります:
・感染症 → 抗生物質や抗真菌薬
・自己免疫疾患 → 免疫調整薬
・がん → 化学療法や放射線治療
うちのたまは細菌感染で熱を出した時、2週間抗生物質を飲みました。最初は薬を飲むのを嫌がっていましたが、チーズに包んで与えるとすんなり食べてくれました。
自宅でのケア方法
治療中は以下の点に注意しましょう:
・安静第一。無理に遊ばせない
・新鮮な水をいつでも飲めるように
・消化の良い食事を少量ずつ与える
・室温を快適に保つ(22-24℃が目安)
「自然に治ることもあるの?」と聞かれることがありますが、軽度なら自然治癒することもあります。ただし、自己判断は危険。必ず獣医師の診断を受けてくださいね。
予防と日頃のチェック
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デジタル体温計が必須
完全に防ぐのは難しいですが、リスクを減らす方法はあります:
・定期的な健康診断
・ワクチン接種を欠かさない
・暑い日はクーラーをつける
・適度な運動と栄養バランスの取れた食事
犬も人間と同じように、ストレスがたまると免疫力が下がります。たまにはドッグカフェに連れて行ってあげるのもいいですね。
観察のポイント
毎日のブラッシングやスキンシップの時に、以下の点をチェックしましょう:
・耳の内側が赤くないか
・鼻が乾いていないか
・目やにが多くないか
・歯茎の色が薄くないか
早期発見が何よりも大切。愛犬の「いつもと違う」に気づけるよう、日頃からよく観察してあげてください。
犬の熱と季節の関係
夏場に特に注意したいこと
「夏になると犬の熱中症が増えるって本当?」と疑問に思うかもしれません。実は7月から9月にかけて熱中症による発熱が急増します。特に短頭種(パグやブルドッグなど)は要注意。
去年の夏、近所の柴犬が散歩中に熱中症で倒れたことがありました。午前10時という早い時間帯だったのに、アスファルトの熱で体温が急上昇したそうです。夏の散歩は早朝か日没後に限定するのが賢明です。私たちも愛犬を守るために、この時期は水筒を持参するようにしています。
冬場の意外な危険
冬は暖房器具による低温やけどや脱水症状が心配です。うちのたまはストーブの前で寝ていたら、毛が焦げそうになったことがありました(笑)
暖房で乾燥した空気は、犬の鼻や喉の粘膜を傷つけます。加湿器を使ったり、こまめに水分補給させたりする工夫が必要です。あなたの愛犬も、冬場に咳をしていませんか?もしかしたら乾燥が原因かもしれません。
犬種別の特徴を知ろう
小型犬と大型犬の違い
チワワのような超小型犬と、ゴールデンレトリバーのような大型犬では、熱への反応が違うことをご存知ですか?
犬種タイプ | 平熱 | 熱への弱さ |
---|---|---|
超小型犬 | 38.5~39.2℃ | 体温調節が苦手 |
大型犬 | 38.0~38.8℃ | 熱中症リスク大 |
「なぜ小型犬は体温調節が苦手なの?」と不思議に思うでしょう。それは体表面積に対する体重の比率が大きいから。私たち人間で言えば、赤ちゃんが体温調節しにくいのと同じ原理です。
被毛のタイプも関係ある
ダブルコートの犬種(シベリアンハスキーなど)は暑さに弱い傾向があります。逆にシングルコートの犬種(プードルなど)は寒さに弱いんです。
我が家のたまはダブルコートなので、夏場はサマーカットにしています。でも毛を刈りすぎると紫外線から皮膚を守れなくなるので、プロのトリマーさんに相談するのがおすすめです。
熱以外の関連症状
意外なサインを見逃さない
熱だけでなく、以下のような症状にも注目しましょう:
・足の裏が熱い → 血液循環の異常かも
・よだれが増えた → 吐き気のサイン
・呼吸が浅い → 痛みを感じている可能性
先月、たまが急にヨダレを垂らし始めた時は本当に焦りました。結局歯周病が原因だったのですが、熱がなくても油断は禁物ですね。
行動の変化も重要
「最近、愛犬がソファの下に隠れるようになった」そんな変化はありませんか?犬は体調が悪い時、本能的に狭い場所に隠れようとします。
夜中にうなされている、いつもと違う場所で寝る、飼い主から離れる――こうした微妙な行動変化を見逃さないでください。私たちが気づかないうちに、愛犬はSOSを送っているかもしれません。
応急処置の実際
病院に行くまでの対処法
夜間や休日で病院が開いていない時、どうすればいいでしょう?まずはクールマットや保冷剤で体を冷やします。ただし、急激に冷やすのは逆効果。
うちのたまが熱を出した時、タオルを水で濡らして首元やわきの下を優しく拭いてあげました。30分おきに体温を測りながら、39℃以下になるまで続けます。でもこれはあくまで応急処置。翌朝すぐに病院へ連れて行きました。
水分補給のコツ
熱がある時は脱水症状になりやすいです。でも無理に飲ませると吐いてしまうことも。
氷を舐めさせたり、スポーツドリンクを薄めたりするのが効果的。我が家では犬用の経口補水液を常備しています。「人間用のポカリを与えても大丈夫?」と聞かれますが、糖分が多いのでおすすめできません。
長期的な健康管理
免疫力アップの秘訣
普段から免疫力を高める食事を心がけましょう。おすすめは:
・発酵食品(ヨーグルトなど)
・オメガ3脂肪酸(青魚など)
・抗酸化物質(カボチャなど)
たまは毎日小さじ1杯のヨーグルトが大好き。でも与えすぎると下痢をするので注意が必要です。あなたの愛犬に合った量を見つけてくださいね。
ストレスマネジメント
実はストレスも免疫力低下の原因になります。引っ越しや家族構成の変化、雷恐怖症など、犬も様々なストレスを感じています。
我が家では雷の日はテレビの音量を上げ、たまが安心できるようにしています。あなたも愛犬のストレスサインを見つけたら、早めに対処してあげてください。
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FAQs
Q: 犬の熱はどのくらいから危険?
A: 犬の体温が39.4℃を超えたら要注意、40℃以上は緊急治療が必要です。私たちが診察でよく見かけるのは、飼い主さんが「ちょっと熱っぽいかも」と感じて来院したら、実は40℃近い高熱だったというケース。犬は平熱が高いので、触っただけでは判断が難しいんです。特に子犬や老犬は体温調節が苦手なので、早めの対処が大切。うちの病院では「熱があるかも」と連絡があったら、まず自宅で測った体温を教えてもらうようにしています。
Q: 犬の熱を自宅で測る正しい方法は?
A: デジタル式の直腸用体温計を使うのが確実です。測り方のコツは、潤滑剤をつけた体温計を肛門に2.5cmほど挿入し、ビープ音が鳴るまで待ちます。一人で行うのは難しいので、誰かに犬の頭を押さえてもらいましょう。私たち獣医師も診察室では必ずこの方法で測定しています。ただし、興奮している時や運動直後は体温が上がるので、落ち着いた状態で測ってくださいね。
Q: 犬に人間の解熱剤を与えても大丈夫?
A: 絶対に与えないでください!イブプロフェンやアセトアミノフェンは犬にとって猛毒です。私たちが緊急で治療する中毒症例の多くは、飼い主さんが善意で与えた人間の薬が原因。犬用の解熱剤は獣医師の処方が必要です。もし熱が高い時は、涼しい場所で休ませ、水を飲ませながら、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。
Q: 犬の熱で動物病院に行くべきタイミングは?
A: 体温が39.4℃以上で、元気がない・食欲不振・嘔吐などの症状があれば即受診を。私たちが特に危険と判断するのは、40℃以上の熱に加え、ぐったりしている・血便がある・けいれんを起こしている場合。夜間でも救急動物病院に行くべき緊急事態です。熱の原因によっては、早い治療が生死を分けることもあります。
Q: 犬の熱は自然に治ることもある?
A: 軽度の熱なら自然に下がることもありますが、自己判断は危険です。私たち獣医師が見る限り、自然治癒するケースはワクチン接種後の一時的な発熱などに限られます。細菌感染や免疫疾患が原因の場合は、適切な治療が必要。たとえ熱が下がっても、根本原因が解決していないことが多いんです。愛犬のためにも、必ずプロの診断を受けましょう。
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